モラハラの実態と対処の方法

モラハラは道徳や倫理に背いた嫌がらせを意味します。
暴力を伴わず、罵詈雑言を浴びせたり私物を隠すなどの行為で相手を追い詰めるのが特徴です。
どの業種の職場でもモラハラが起こる可能性がありますが、介護の仕事現場では要介護者からモラハラを受けることも少なくありません。
介助の手際が悪いことを責められたり、私物を盗まれたと言い掛かりをつけられるなどモラハラの内容は様々です。
要介護者からのモラハラは立証が難しいので適切な対処を取りにくい問題があります。
特定の職員だけを狙ってモラハラに当たる言動を取ることも多いので、複数の職員による証言が得られないのも事態の改善が困難な理由の一つです。
また、介護施設によってはトラブルが表沙汰にならないように隠ぺいを図るケースもあります。

介護施設では職員同士のモラハラも多数発生しますが、慢性的な人手不足に陥っている施設では根本的な解決は期待出来ないのが実状です。
人員が少ない事を理由にモラハラを行っている職員への厳しい処分は行わず、勤務シフトや所属部署の変更などでお茶を濁す傾向があります。
また、モラハラを軽視している施設では被害者の側に解雇などの厳しい処分を下すこともあるので、うかつにトラブルを報告すると自身に不利な状況に陥ってしまう可能性も否定出来ません。
人手不足が慢性化し、トラブルの表面化を嫌がる風潮が横行している介護施設ではモラハラの事実を隠し、被害に遭っている人の口を封じる悪手を打つのがありがちな結果になります。